自燈明・法燈明のつづり

思いついたら書くブログです

木村鶴彦氏の臨死体験②

木内氏の臨死体験について、続けます。

ベッドで意識が戻った木内氏は周囲を確認しました。この時、足元では父親が仮眠しており、母親はベッド脇で点滴を見ていたそうです。

この時、木内氏はふと思ったそうです。

「あれ?これは俺、死んでんのかな?生き返ったのか?」

そうこうしている間、心臓と呼吸が止まる事を木内氏は感じました。呼吸が止まる時は、息を吐いた後、吸えなくなるそうです。でも苦しくない。呼吸も止まり苦しくないけど意識は明確にはっきりしていました。その時、ベッド脇から母親が木内氏の顔を覗き込み一言いいました。

「あ、死んじゃった」

これを聞いた時、木内氏は混乱したそうです。死んじゃったと言っても、木内氏には意識はあります。何を母親は言っているのかと。これは後で聞いた事ですが、木内氏が死んだ時、顔が横向きになってしまい、それを母親は見て「死んじゃった」と言ったそうです。しかし木内氏はその時、天井を見ていて横は向いていませんでした。

母親が父親を起こしてナースセンターへ駆けていくのが見えました。木内氏は体の痛みも無くなり調子も良くなったので、この時に上半身だけ起き上がったそうです。そしてベッドから立ち上がり振り返ると、ベッドの上には自分がいました。

先ほどまで見た三途の川とか、お花畑は夢の世界かもしれないが、今自分がいるのは現実の世界であり、この状況に木内氏は混乱しました。肉体はベッドの上にありますが、感覚は全て正常に働いている状態、にも関わらず自分には肉体がありません。

そんな混乱の中に木内氏は居ましたが、そんな状態であっても看護師と医者が病室に来て、木内氏の肉体に心臓マッサージを施しているのが見えました。この時、木内氏はよけて部屋の中に居ました。

「そういえばオフクロが返ってこないけど、何処へ行ったんだろう」

そう考えた瞬間、木内氏は母親の脇に居ました。母親は病院の玄関にある電話ボックスの中にいて、そこで親戚に電話をして木内氏が亡くなった事を電話で話していました。次に病室の事を考えた瞬間、木内氏は病室の中に戻りました。

この時、木内氏はこの状態が面白く感じたそうです。思った瞬間にテレポーテーションでは無いですが場所を移動できる。では姉たちはどうしているのかなと考えた瞬間、今度は姉たちが乗っている車の中に木内氏は居て、姉たちの会話を聞くことが出来ました。その後、親戚はどうしているかと思った瞬間に親戚のところへも移動できたのです。

「空間の瞬間移動が出来ると言う事は、時間はどうなんだろうか」

この時、木内氏は考えたそうです。実は木内氏が子供の頃、地元の千曲川の河原で兄妹で遊んでいた時、「あぶない!」という声が聞こえて振り向いた時、大きな石が落ちてくるのが見えて、おかげて石を避ける事が出来たので怪我をしないで済んだという経験がありました。その時に「あぶない!」と言ってくれた人の姿は無かったのですが、それは誰だったのか知りたくなったそうです。

その様に考えた瞬間、木内氏はその時代の場所に移動していました。目の前には河原で遊ぶ子供の頃の木内氏と姉の姿が見えました。そして木内氏はそこで大きな石が転がり始めるのを見た瞬間に「あぶない!」と言ってしまいました。すると子供の木内氏は、この死んだ木内氏の方向を見て、大きな石を避ける事が出来たのです。

要は子供の頃に聞いた声、それは未来で死んだ後の木内氏の声だったという事なのです。

その後、木内氏はより混乱をしてしまいました。そこで病室の事を考えたら、病室に戻っていました。そこでふと考えたのは、過去に戻れるとしたら、未来はあるのかな。そんな事でした。すると直ぐに場面が切り替わりました。

そこでは木内氏は四十代位になっていて、大きな畳張りの部屋で地球の大切さを訴える事をしていました。これはどういう事なのかを考えましたが、ふと未来が見えたという事は、自分は生き返る事があるのでは無いかという事を思いました。そしてまた病室に戻ると、そこでは医師や看護師が相変わらず治療を続けていました。

ここで木内氏は、この病室の事を自分自身に深く念じた後、様々な時代で様々な出来事を見てくる事にしたと言うのです。すると学校で学んだ歴史とは異なる事があったり、歴史的な人物でも名前が違っていたりと様々な事を見て来れました。この状態について木内氏は、あちらの世界(死後の世界)にはカレンダーも無ければ時間の概念も無いので、とても分かりづらかったと言います。

またこの時の経験から、過去は固定されているが、未来については様々なケースが平行して存在している事も理解出来ました。要は選択によって、未来には多くのパターンが存在しているというのです。

この様な経験をした後、木内氏は病室に戻り蘇生をしました。

蘇生をした後、この死後の経験を元に木内氏は地球環境の事に取り組み始めました。要は未来は選択により決まるのであれば、より良い未来を選択すべきだと考えたそうで、そこから地球環境問題に取り組み始めました。

その後ですが、ある時、木内氏は高野山で地球環境についてセミナーが開催され、そこに呼ばれ登壇しました。その登壇した時、ふとこの情景はどこかで見た事があると気づき、思い返してみると、あの「臨死体験」の際に「大きな畳張りの部屋で地球の大切さを訴える」という姿がつながったそうです。

木内氏の臨死体験の紹介はここまでとしますが、これ以外にも木内氏は様々な事を考察して述べています。興味のある方は、YouTubeの動画でも多く紹介されていますので、見てみても良いかもしれません。

 

【参考文献】
ENN・「いま知って欲しいこと」 木内鶴彦さん EVAHPRO ENNYouTubeチャンネル)