自燈明・法燈明のつづり

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創価学会の役職について(12)-区書記長③

区書記長時代というのは、とにかく組織の事務屋として行う事が大概でした。

私が若い頃、そうですね、地区幹部の頃には区書記長が組織から居なくなった事がありました。その書記長は強面の人で、誰もが恐れる人だったのですが、いきなり消えてしまったのです。

私が書記長をした時、その消えた大先輩である区書記長の気持ちが判る事が沢山ありましたね。

◆時局講演会

これは地方選挙や国政選挙で、議員候補が公会堂や公の場所で自分自身の政策を訴える為に行います。公明党もこの時局講演会を選挙区内各地で行いますが、私の住む地域でやる場合、その準備から運営は地域の創価学会で行います。

形式的には公明党の活動なので、公明党が行う事にもなっていて、創価学会の地区幹部以上はほとんどが公明党員になっているので、形としては公明党が仕切っているとなりますが、その実態は地域の創価学会が行っているのです。

私が区書記長の時、この時局講演会があったので、その準備や運営についても行いました。立ち位置としては「進行の責任者」という事で名前を連ねますが、全体の計画を立てて準備を進め、当日は進行を取り仕切るのは、この当時は男子部の区書記長の役割だったのです。

これは地方議員選挙の場合ですが、日時と会場は壮年部と婦人部の区長と候補者との間で決めて、公会堂の会場を予約するまでは議員候補者がとってくれます。

その後、時局講演会までどの様に準備を進めていくのかですが、これは区書記長の引継ぎ資料の中に、過去の進行表などがあるので、それを元にまずは「進行表案」を作成しますが、これは区書記長が行います。私の時には、直近の進行表を元にして、当日の役員体制を現行の地元組織の役職者で埋めつつ、不明な箇所については空欄として起こして行きます。そして当日までに準備が必要な備品類なども見直して、もし追加で必要な備品なども考えられる場合には、この進行表案に入れ込み作成します。

そして進行表案が出来たら壮年部の書記長にFAXで送付して確認を依頼しますが、この壮年部の区書記長というのが、とても適当な人で細かい事は一切見ません。

この時に壮年部も当てにはならない事を理解しました。

そしてその進行表案を今度は、区執行会議(これは男子部ではなく壮年・婦人・男子・女子を交えた区全体の会議体)に掛けるのですが、それを付議するのも男子部区書記長が行います。

会社等の会議体では、参加者もそれなりの責任者なので、議論するにしても大筋を離れる事はありませんが、創価学会の区執行会議は、言葉は悪いのですが、殆どが地域のおじさん・おばさんです。だから説明するにもかみ砕き、話を進めるにも言葉を選んで慎重に進めないと、直ぐに議論が紛糾発散してしまうのです。

この議論をファシリテート(先導)して、確認ポイントを確認しながら進めるのですが、壮年部や婦人部で本部長という役職を得ていても、実態はおじちゃん・おばちゃんなので、中々苦労するのです。

その後、この区執行会議で指摘された事や、新たに要望された事、また確認できた内容などを進行表に反映しながら、あとは男子部の各本部長等に当日の役員の選定などを依頼し、それを進行表にどんどん書き込んで行きます。

また当日まで、必要な備品の準備状況を確認しながら、当日に抜けが無いか、常に気を付けながら当日まで様々な対応を進めて行きます。

そして時局講演会当日、私は朝から自宅にいて進行チェックを行います。例えば応援弁士で国会議員が来るとか、他党の候補(この時は自民党議員だったかな)の会場到着時間なども流動的なので、もし変更があれば連絡が入るので、それによって式次第の時間の再割り当てなども、その場で行っていきます。

会場には開会の二時間前に入り、運営本部となる会議室に入って、最後の全体チェックを行いますが、この時には進行に付いてもらっている男子部の役員(大抵は副本部長以上)と壮年部の役員と連携を取りながら進めて行きます。

そして開会となると、壇上脇あたりに居ながら全体を俯瞰して、進行が上手く行っているかを気に掛けながら、式次第の一つひとつが進む事を確認するのですが、この壇上脇(壇上の袖と言われる部分)に居ると、いろんな姿を見る事が出来ます。

そこで思ったのは公明党の弁士の中でも人格としては様々な人物がいるという事、また自民党の国会議員にはめちゃくちゃ態度がデカい人物も居ると言う事が、実際の姿を見て解ってしまうんですよね。いざ壇上に乗ると大抵がコロっと態度を変えるので、見ている人は分からないだろうなと思う事もありました。

そして講演会が終わったら、後片付けなのですが、そこも公会堂などは借用時間が決まっているので、時間内に撤収が終わる事、また周辺で事故が起きていないかも確認しながら作業を進めて行きます。

この時局講演会が終わると、もうヘロヘロになりますが、壮年部幹部からは労いの言葉なんてほぼありません。無事に終わる事は当然と考えているのでしょう。まあ男子部の区書記長なんてのは、時局講演会では「黒子の棟梁」みたいなものですから、誰も注目はしてもいません。

ただこの時、地元の議員候補者から「本当にお疲れ様」と声を掛けられ、近所の定食屋で進行役員数名と共に食事をしてもらえた事は、とても記憶に残っています。

(ちなみにお金は全員で割り勘でした)

◆記念行事の運営

あと気を使ったのは記念行事の運営ですね。こちらは11月18日前後に行われる本部幹部会の同時中継後に、各種の表彰を行いますが、これの仕切りも男子部の区書記長が指揮って行います。

具体的には表彰対象者の名簿を壮年部と婦人部から貰い、その記念品等のチェックは事前に会館に届くので数のチェックを行います。

そして表彰名簿を作成するのですが、それに合わせて仏壇の須弥壇脇の黒盆に記念品の賞状などを配置します。また当日ですが、表彰者の多くは壮年部や婦人部のブロック幹部や地区幹部なので、男子部では全部を判別できません。そこで支部長なり支部婦人部長にも協力頂いて、入場時のキャッチして所定の場所に順番に着席して貰います。

ただこの時に問題なのは、記念品授与の当日に欠席もあれば、遅刻もあります。その場合には事前に表彰名簿から削除し、黒盆の載せている記念品などは脇に避けて置く必要があります。

こういう記念行事の時、司会は区男子部長などが行いますが、表彰者を読み上げるタイミング等は、区書記長が指示出しします。また表彰を行う時の担当幹部の立ち位置や、表彰を受賞する人たちの整列・案内も区書記長を中心として、事前に役員との間で合わせて置かなければなりません。

もしこの時、順番が狂っていたり、欠席者などで混乱すると、表彰の時の担当幹部(区長や分県長が担当しますが)が一気に不機嫌になります。だから本部幹部会の同時中継の最中、この名簿と記念品の順序については直前までピリピリした状況の中で、確認を進めなくてはならないのです。

会合が終わった後、終了時の役員会で不手際があると、担当幹部からは叱られたりもしましたね。「お前ら男子部は訓練が足りないんだ!」とね。まあ確かに表彰を受ける人が不快に感じない様に準備を進めるのは、それはそれでとても大事な事なんですが、こういった不手際があった場合、叱られるのも区書記長の役割と思っていました。

 

この他にも様々な事が区書記長時代にありましたが、総じて組織の運営に関する事を、一気に手掛けるのが区書記長という立場であり、活動するという事でも、それまでの学会活動とは少し異質な世界の話が多くあった役職でもありました。

ただここで学んだ「段取り」という事については、前の記事でも書きましたが、現在の仕事でもかなり役に立つ部分もあったので、そこは無駄では無かったと感じています。