
さて、部長の話を続けます。
部長になると「創価学会人事委員会」という名目の入った「任命書」が手渡されました。これは私が本部長になって知った事なのですが、男子部で部長もしくは副部長になると「幹部コード」というのが割り振られます。いわゆる幹部の「背番号」ですね。部長以上になると、人事の際に申請書に幹部コードを記載して県に提出する事になっているのです。
また余談ですが、部長になって知ったのは、地区リーダーについても「人事申請書」というのがあって、地区リーダー人事の時には本部長(もしくは副本部長)が人事申請書を記入の上、壮年部と婦人部、そして女子部の本部長の捺印をそえて区に申請を出さなくてはならないのです。ただしこちらは幹部コードは未記載でOKです。(地区幹部には幹部コードが割り振られていないので)
地区リーダーの任免権は区男子部長が持っていて、部長の任免権は県男子部長が持っています。そして一応、部長以上はどうやら創価学会の人事データベースに登録されるみたいです。だから「任命書」も発行されるのでしょうね。
◆部長としての活動
いざ部長になりました。でも「私が部長だから、よろしく」なんて事にはなりません。当時の支部には4人の地区リーダーが居ましたが、私の後輩で地区リーダーになった人と、最後に地区リーダーをやった地区でも転入してきた若いメンバーを地区リーダーにしましたが、残る2人は私より年上です。しかも皆が先週まで地区リーダーとして肩並べて活動していましたからね。
そして部長となって、初めての活動が「支部総会」でした。
この支部総会ですが、予定を聞くと副会長が担当幹部で来るらしく、壮年・婦人・男子・女子と区の中でも注目される支部になっていました。何でも区でセッティングしたらしいのですが、全く余計な事をしてくれたものです。
この当時、青年部では「オープンハウス大学校運動」というのを行っていました。これは御本尊授与が第二次宗門問題で出来なくなった中で、「理解者を拡大しよう」なんて言って、友人などが気軽に会合に参加して、時間が合えば学会行事も共に行いましょうという感じの運動でした。(ものすごく簡略化しています)
だから支部でも3名ほどの友人が、部活動者会にも来たりしていました。
その中で支部長からは「男女青年部で何か研究発表でも企画してくれないか?」という事があったので、地区リーダー会で協議する事になったのです。そして決まったのは「地元の郷土史の研究発表」という事になりました。これだと宗教色もなく、何時も来ている友人と一緒に取り組んで、ビデオ等を駆使して作れば面白いものにもなると皆が盛り上がったのです。
「部長!これで良いですよね?」
考えてみれば地元に目を向けて、郷土史なんて研究した事も無いし、もし友人も交えて面白いものが作れたら、これは良いものになるとOKしました。
一応、今回の支部総会には副会長も参加するというので、区男子部長(先輩ですね)からは「企画書を作って出してくれ」と言われたので私は企画書を作り、地区リーダーや部員、そして女子部も交えて部内ではお祭り騒ぎの様に進んで行きました。例えるなら、、学園祭かな。
そして企画書を区男子部長に提出すると、直ぐに区男子部長宅に呼び出されました。
「斎藤!なんだこれ?」
企画書をテーブルに投げられ言われたので、企画の内容と現在の状況を報告。そこでは友人も含めて支部内の青年部が盛り上がって活動している事を説明しました。すると先輩は言ったのです。
「お前さ、支部総会は信心の戦いの場なんだろ?郷土史って、どこに信心があるんだよ!浮かれてんじゃねぇよ。今回は副会長も来るんだぞ!わかってんのか?」
副会長?俺は呼んでも居ないので知らねぇし。そう思いましたが口には出せません。区男子部長は続けます。
「良いか、青年部なら例えば学会歌の合唱とか、日蓮大聖人の研究とか、そういう事をやれ!俺はこんな企画は認めないからな!」
区男子部長からその後、ケチョンケチョンに言われてしまい、その夜、地区リーダーに集まってもらい、一応、区男子部長の意見を皆に伝えました。すると若い地区リーダーが言いました。
「区男が何を言っているのか全然わかりません。今更止めるなんで言わんで下さいよ。友人も一生懸命、ビデオ撮影とか資料作成をやってくれているし、男女青年部で楽しく必死に頑張ってんですよ?」
他の年長地区リーダーも、この意見に賛同していて、今さら方針変更なんてないだろう。というのが地区リーダー全員の総意でした。
「了解!ではこれで頑張ってみるか!」
私も腹を括る事にしました。ただしせっかく全力で郷土史のビデオ映像を作るんだから、支部内の男子部にも多く見てもらおう、という事で改めてGO出ししました。そしてそこから支部総会までの3週間、皆がビデオ制作や結集に動き、その中では友人も何故か楽しそうに一緒になって活動してくれていました。
ある時、会合が終わると区男子部長から呼び出されました。
「おい斎藤、企画は考え直したのか?状況はどうなんだ?」
と聞かれたので、私は「現状Goでうちの支部は進む事にしました。」と答えると、区男子部長は苦虫をかみつぶした表情になって「じゃあ勝手にしろ!副会長が来る大事な会合で失敗しても知らないからな。」と云い捨てられたのです。
支部の事は部長の専権事項ですからね。
その後も部の仲間たちや、その友人なども交えてビデオ撮影に行ったり、夜にはそこに音声を付けたりBGMも付けたり。ある場所では女子部にアナウンスしてもらうなど、皆で一丸になって取り組みました。また支部総会なので、当然結集もかけなければならないのですが、その為のチラシも作り皆でやり抜いたのです。
そして本番、支部総会は会場は近所の会館で行いました。司会は当然、男子部長の私です。
途中、青年部企画として「郷土史の紹介」としてビデオを上映、時間にして10分程の内容でした。ビデオを見終わると、参加者の受けは上々でした。今まで会合の中でこんなビデオを通して、自分達の郷土史を見た事なんて無かった、斬新で面白かったという声が結構ありました。
また男子部の参加者も30名いて、中には初めて支部総会に来てくれた人も居たのです。
各地区リーダーも、自分達の作ったビデオを売り込んだのかもしれませんね。でも支部で男子部が30名も参加してくれたのは、この支部では初めての事でもあったのです。
最後に担当として来た副会長も「こんな支部総会見た事ない。そしてビデオも良くできていましたね、面白かった」と言ってくれたので、地区リーダーや部員、そして友人も喜んでいました。
この支部総会には、区長や区男子部長も来ていましたが、会合終了後、区男子部長は「よくやったなぁ。」と笑顔でお褒めの言葉。私は「なんだよ。。。」と内心思いながらも「みんな頑張りましたらか」という言葉を同じく笑顔で返して置きました。
これが私が部長になって初めての活動でした。
それまでは地区リーダーとして、部長の言うままに動く事が主体だったのですが、支部の単位では、部長という立場で最後は判断しなくてはならない事。場合によっては幹部すら「敵」では無いですが、こちらを刺しに来ることがあるのを知りました。
とある先輩からこの時期に、「いいか斎藤、部長は活動の理由付けをしっかりしないと駄目なんだ。そしてそれをする為に、思索する時間と読書の時間は忘れるなよ。」と言われた事は、活動離れた今になっても私の中に残っています。